EPSパネル

EPS PANEL

FEATURE

特長

現代のインフラ建設において、トンネルは私たちの生活を豊かにするために不可欠な役割を果たしています。この分野における積水化成品のアプローチがEPSパネルとそれを用いた養生工法です。この製品は、トンネル覆工コンクリートの品質を向上させることを目的に、発泡素材製品の開発と製造で得た豊富な経験と技術を活かして開発しました。

トンネル断面形状に柔軟に対応できるように特別に成形加工されている点が、この製品の最大の特徴です。EPSパネルの使用方法は、型枠を脱型した直後の覆工コンクリート表面にパネルを密着させるというシンプルなものです。しかし、このシンプルさの裏には、コンクリートの養生中における保温・保湿効果を最大化するという目的があります。この保温・保湿効果によって、養生中の急激な温度変化や乾燥を効果的に抑制し、結果として覆工コンクリートの初期強度を向上させることが可能となります。これは、コンクリートのひび割れリスクを著しく低減させることにも繋がり、トンネルの構造的な安定性と耐久性を大幅に向上させることができます。

パネル自体の軽量性と成形加工の容易さにより、現場での取り扱いが容易であり、トンネル内部への設置も迅速に行うことが可能です。加えて、このパネルは様々なトンネル断面形状に簡単に適応できるように設計されていますので、特殊な形状のトンネルにおいても高いフィット感を実現します。このように、EPSパネルは、トンネル覆工コンクリートの品質向上に伴う施工の効率化と作業環境の改善にも大きく貢献する製品です。

EPS養生工法の概要

トンネル覆工コンクリートの品質向上を目的として、トンネル断面形状に簡単に合わせられるように成形加工したEPSパネルを開発しました。このEPSパネルを、型枠脱型後の覆工コンクリートの表面に密着させることにより、その保温・保湿効果で覆工コンクリートを適切に養生させることができます。養生中の急激な温度低下や乾燥を抑制することで、覆工コンクリートの初期強度の向上を図り、ひび割れを低減させます。

EPSパネルには以下のような特長があります。

様々な断面曲率に適用可能

等間隔に設けられたスリットにより、簡単に湾曲させることができます。様々なトンネル断面曲率に適用できます。

高い保温・保湿効果を発揮

トンネル断面形状に簡単に合わせられるので、隙間なく施工できます。また、表面保護シートの密閉効果で、高い保温・保湿効果を発揮します。

高い作業性・工期の短縮化

発泡スチロール製なので軽量です。塩ビパイプの支保材を使い、人力で簡単にトンネルの内側に沿って密着させることができるので作業性がよく、工期の短縮化が図れます。

ストックスペースを節約

フラットな状態で搬入・仮置きできるので、ストックスペースが節約できます。

スリットにより簡単に湾曲させることができるので、様々な断面曲率のトンネルに適用できます。

寸法図

EPSパネル養生工法の実証データ

  • シュミットハンマーテスト(材齢28日)
    養生無しEPSパネル養生
    反発度(平均)33.836.3
    推定強度(N/m㎡)24.928.1
    強度比1.01.13
  • 弾性波レーダーテスト(材齢28日)
    養生無しEPSパネル養生
    接触時間比215180
    鉄球接触時間(平均)1.00.84

    ・接触時間小 → 弾性係数(表面硬度)大
    ・硬度が高くなり、表面がひび割れにくくなっている。