スーパーソイレン工法
SUPER SOILEN SYSTEM
FEATURE
特長
スーパーソイレン工法は人工地盤やビル屋上など、水捌けがよく荷重を少なくしなければならない場所の緑化に最適な工法です。
1960年代、公害の社会問題化にともない発泡スチロールの再生利用にいち早く取り組み、生み出された積水化成品の土壌改良材ソイレン。このソイレンを礎に発泡体の軽量性を活かし、環境問題に貢献し続ける製品としてスーパーソイレン工法は進化してきました。
スーパーソイレン工法は積水化成品の得意とする様々な発泡体の製品群を組み合わせて、軽量で水捌けがよく、設計自由度の高い緑地を構築することが可能です。
人工地盤やビルが多い都市部の緑化に大きく貢献できるスーパーソイレン工法は、断熱効果による省エネ効果やCO2削減効果、工事における良好な施工性と経済性、景観緑化など、様々なメリットを持っています。
サステナブル・スタープロダクト(環境貢献製品)として「スーパーソイレン工法」を社内認定しています。
サステナブル・スタープロダクト:
積水化成品グループ(SKG)が掲げる「持続可能社会への貢献」を実現するためのアクションプラン「SKG-5R」の一環として策定された認定基準。
環境負荷低減や限りある資源に配慮した製品を「サステナブル・プロダクト」(環境対応製品)に、中でも特に環境への貢献度が高い製品を「サステナブル・スタープロダクト」(環境貢献製品)に社内認定し、その創出と市場拡大を推進しています。
スーパーソイレン工法の構造
スーパーソイレン工法は、軽量で排水能力の高い様々な性質の製品を組み合わせて緑地を作り上げます。この工法により柔軟性の高い設計が可能となり、形状や諸条件が複雑な緑化プロジェクトにも柔軟に対応することができます。
地盤に負荷をかけない軽量性
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植物の種類地被植物【例】芝類・セダム・ヒメイワダレソウ・タマリュウ・リュウノヒゲ・シバザクラなど
土壌・排水層の荷重比較 スーパーソイレン工法 自然土壌工法 約90kgf/㎡ 約350kgf/㎡ -
植物の種類低 木【例】サツキ・ツツジ類・ボックスウッド・ジンチョウゲ・ヨウシュネズ・ハーブ草木類
●植栽時に1.5m 未満で、成長後も樹高の低いもの。土壌・排水層の荷重比較 スーパーソイレン工法 自然土壌工法 約195kgf/㎡ 約750kgf/㎡ -
植物の種類中 木【例】ツバキ類・サザンカ・ビラカンサ・シャリンバイ・コノテガシワなど
●植栽時に1.5~3.0m 未満で、成長後も大木にならない。土壌・排水層の荷重比較 スーパーソイレン工法 自然土壌工法 約250kgf/㎡ 約900kgf/㎡
スーパーソイレン工法は芝類から3メートル未満までの植栽に対応していますが、どの高さの植栽においても土台となる人工地盤に対して、きわめて少ない荷重をしかかけません。
屋上緑化による省エネと環境貢献
スーパーソイレン工法で屋上緑化した構造物は、露出部に比べ数十度の表面温度差を生み出します。この効果により、夏から冬に至るまで、室内の温度変化は緩やかとなり冷暖房効率が上昇、省エネが可能です。また緑部では植物の葉からの水分蒸散気化熱によってヒートアイランド抑止効果を発揮します。
右側の画像は、緑化部と非緑化部の表面温度の違いを比較した画像です。 8月の晴天時日中では、緑化部で30℃前後。アスファルト舗装部では実に60℃近い高温になっています。
断熱性能シミュレーション
上図のような※仮想構造物に、比較モデルとして、緑化無し、薄層緑化、庭園緑化の3種類を設定。断熱効果のシミュレートを行なった結果は以下の通りです。
※屋上緑化は、計算対象室の上面全面が緑化されているものと想定し、窓からの日射取得の影響は無視しています。
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冷房時の時刻別空調負荷
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暖房時の時刻別空調負荷
冷房時、暖房時共に庭園緑化の場合の空調負荷が最も少なく、断熱効果が高いと判断できます。この断熱効果の高さが、室内環境を快適に保つだけではなく冷暖房費の節約にもなり、環境保全にも貢献できます。
温度実測による効果検証
グラフは屋上緑化を敷設した直下の屋上スラブ面と、スラブ素地面の温度、および外気温の経時変化を測定したものです。スラブ素地面は日射による温度変化が激しく、最高約53℃にも達しているのに対し、緑化下部スラブ面は26~28℃を推移し、変動幅も小さいことがわかります。
サステナビリティと経済性
“ Light Weight innovation ”
スーパーソイレン工法は軽量性やその他の特性が、すぐれた環境性能と経済性を発揮します。
燃油コスト削減とCO2削減
スーパーソイレン工法に用いる殆どの製品は発泡体です。一般的な土砂やコンクリートに対して数%~数十%の重さしかないので、現場への輸送車両において燃油消費量をおさえ、現場においても大型建機が不要なため燃油消費量をおさえます。これらの積み重ねにより燃油コスト削減とCO2の削減に貢献できます。